玉乃光の酒づくり 「酒米のはなし」(1)
玉乃光の日本酒は、純米吟醸と純米大吟醸。全て「米」「水」「麹」だけで造られています。
シンプルだからこそ、奥が深い。
原料へのこだわり、自然の恵みへの感謝、そして酒造りへの想いを、数回に分けてお伝えしていきたいと思います。
第一回目のテーマは「酒米のはなし」。玉乃光の酒造りに使う酒米について、掘り下げていってみましょう!
酒米(酒造好適米)とは?
私たちが普段口にするコシヒカリやあきたこまちなどのお米は「飯米」と呼ばれ、食べて美味しいお米です。
一方「酒米(酒造好適米)」とは、酒造りに適したお米の品種の総称で、次のような特徴を持っています。
- 粒が大きい
- 心白(米の中央の白く見える部分)が存在する
- タンパク質や脂質が少ない
純米吟醸・大吟醸を造るためには、お米を40%以上も削るため、粒が大きい酒米は日本酒造りのために生まれたお米であるといって過言ではありません。
心白とは、米の中央の白く見える部分を指します。ここは、デンプンの間に空間(隙間)が多く存在し、外から入った光が乱反射するため、白く見えています。この「隙間」が、酒造りにとって重要なポイント!この「隙間」があるからこそ、麹菌の菌糸が入り込みやすくデンプンを分解する酵素をたくさん生産することができ、またこの隙間に水分が入ることで醪(もろみ)中でお米が溶けやすくなり、理想的な酒造りが出来るようになります。
タンパク質や脂質は、食べる場合には「旨味」となりますが、酒造りでは「雑味」の元になると言われています。そのため、これらの成分が少ない米は、酒造りに適しているといわれています。
玉乃光の「シングル酒米酒」
玉乃光では、一つの種類の酒米を100%使用して造る日本酒を「シングル酒米酒」と呼んでいます。
玉乃光のシングル酒米酒は、かつて幻の酒米ともいわれた「備前雄町」をはじめ、酒米の王様「山田錦」や京都で生まれた「祝」など、様々な種類の酒米を使用しています。
次回からは、それぞれの酒米について、紹介していきたいと思います!
お楽しみに!!
【酒米の系譜(太字が「シングル酒米酒」に使用している使用酒米です)】